【活動報告】6/27 福岡ギラソール、未受講選手・スタッフを対象にコンプライアンス・個人情報保護・情報セキュリティ研修を実施
女子バレーボールリーグに所属する福岡ギラソールは、2026年6月27日(土)、前回6月6日に実施した「コンプライアンス・個人情報保護・情報セキュリティ研修」に参加できていなかった選手・スタッフを対象に、追加研修を実施いたしました。

本研修は、チーム全体として同じ意識・同じ基準を共有することを目的に実施したものであり、前回研修の内容を踏まえながら、スポーツチームとして必要な規範意識、個人情報の取り扱い、スマートフォンやSNS利用時の情報セキュリティについて、改めて確認を行いました。
バレーボールチームはもちろん、スポーツ競技団体において、コンプライアンス・個人情報保護・情報セキュリティをここまで具体的かつ体系的に扱う研修は、決して多くはないと考えています。
福岡ギラソールでは、競技力の向上だけでなく、地域に根差すスポーツチームとして、選手・スタッフ一人ひとりが社会的責任を理解し、スポンサー企業、ファンの皆さま、地域の方々から信頼されるクラブであり続けることを大切にしています。
講師は、前回に引き続き、福岡ギラソールのCTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)であり、自身もセキュリティ監査人の資格を有する石橋浩二が務めました。
地域に根差すスポーツチームとしてのコンプライアンス
近年、スポーツ界では他競技のチームや選手、スタッフにおいても、コンプライアンスに関するニュースが取り上げられる機会が増えています。
しかし、スポーツチームにおけるコンプライアンスは、単に「ルール違反をしない」という言葉だけでは片づけられません。
地域に根差すスポーツチームは、多くのスポンサー企業、ファンの皆さま、地域の方々、そして子どもたちから応援をいただきながら活動しています。だからこそ、一人ひとりの行動がチーム全体の信頼に直結し、万が一の不適切な行動は、競技成績以上に大きな影響を及ぼす可能性があります。
今回の研修では、法令遵守にとどまらず、「地域から応援されるチームであるために、どのような行動が求められるのか」「スポンサーやファンの信頼を裏切らないために、日頃から何を意識すべきか」という観点から、具体的な事例を交えながら確認しました。
スポーツチームにおける個人情報保護の考え方
個人情報保護については、スポーツチームならではの難しさもあります。
選手は公式サイト、SNS、試合会場、メディア掲載などを通じて名前や顔、背番号、ポジションなどが公開される存在です。そのため、一般企業における個人情報の扱いとは異なり、「公開されている情報」と「公開してはいけない情報」を正しく切り分けることが重要になります。
研修では、個人情報の基本的な定義を確認したうえで、選手・スタッフに関する情報を以下のように整理しました。
- 公式サイトや公式SNS等で公開されている情報
- チーム内で共有されるものの、外部公開を前提としていない情報
- 私生活、連絡先、健康状態、家族、勤務先、移動予定など、慎重な取り扱いが必要な情報
- 写真や動画の背景に写り込むことで、意図せず漏洩する可能性がある情報
特に、スポーツチームでは日常的に写真や動画を撮影・発信する機会が多くあります。何気ない投稿であっても、背景に資料、ホワイトボード、関係者の情報、移動予定、非公開のチーム情報などが写り込むことで、情報漏洩につながる可能性があります。
今回の研修では、公開情報と非公開情報を明確に区別し、SNS投稿や写真撮影、チーム内外での会話における注意点を共有しました。
スマートフォン利用と情報セキュリティ
情報セキュリティの項目では、選手・スタッフが日常的に使用するスマートフォンを中心に、具体的なリスクと対策について説明しました。
スマートフォンは、連絡手段、SNS発信、写真・動画撮影、スケジュール管理、チーム内コミュニケーションなど、スポーツチームの活動に欠かせないツールです。一方で、紛失・盗難、アカウント乗っ取り、不審なリンクへのアクセス、パスワードの使い回し、公共Wi-Fiの利用など、身近なところに多くのリスクが存在します。
研修では、以下のような内容を確認しました。
- パスワード管理と二段階認証の重要性
- SNSアカウント乗っ取りのリスク
- 不審なメールやURL、DMへの注意
- 写真・動画投稿時の位置情報や背景の確認
- チーム情報、関係者情報をスマートフォン内で扱う際の注意点
情報セキュリティは、専門部署だけが取り組むものではありません。選手・スタッフ一人ひとりの日常的な行動が、チーム全体の安全性を高めることにつながります。
生成AIを活用したアンチドーピング情報の確認
今回の研修では、近年急速に活用が広がっている生成AIについても取り上げました。
特にアンチドーピングに関しては、NotebookLMなどの生成AIツールを活用し、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)が公表している英文資料や、調査したいサプリメント・プロテイン等の商品情報を読み込ませ、日本語で確認する事例を紹介しました。
アンチドーピングに関する情報は、英語で公開されている資料も多く、選手が一人で内容を正確に理解するにはハードルが高い場合があります。そこで、生成AIを活用することで、英文資料の要点を日本語で整理したり、サプリメントやプロテインに含まれる成分について、どのような点に注意すべきかを確認したりすることができます。
具体的には、サプリメントやプロテイン、医薬品等を使用する前に、以下のような流れで確認することが重要です。
- WADAが公表している英文資料や関連資料を確認する
- 調査したいサプリメント・プロテイン等の商品情報、成分表、商品ページを確認する
- NotebookLMなどに資料を読み込ませ、日本語で要点や注意点を整理する
- 気になる成分や不明点を洗い出す
- AIの回答だけで判断せず、自己判断で服用・使用しない
特に市販薬、風邪薬、痛み止め、花粉症薬、漢方薬、サプリメント、プロテイン、エナジードリンクなどは、日常的に使用する機会がある一方で、成分の確認が不十分なまま使用してしまうリスクがあります。
アンチドーピングは、トップアスリートだけの問題ではありません。Vリーグに所属する選手として、そして地域の子どもたちやファンの皆さまに見られる存在として、正しい知識を持ち、疑問があれば確認する習慣を持つことが重要です。
福岡ギラソールでは、最新のデジタルツールや生成AIも活用しながら、選手が自分自身を守り、チームの信頼を守るための学びを継続してまいります。
競技力だけでなく、信頼されるチームづくりへ
福岡ギラソールでは、前回6月6日の研修に続き、今回の追加研修を実施することで、参加できていなかった選手・スタッフにも同じ内容を共有し、チーム全体として共通の理解を深めました。
コンプライアンス、個人情報保護、情報セキュリティは、一度学べば終わりではありません。社会情勢、デジタル環境、SNSの使われ方、スポーツ界を取り巻くリスクは日々変化しています。
だからこそ福岡ギラソールでは、バレーボールの技術や戦術だけでなく、社会人・アスリート・地域クラブの一員として必要な知識と責任を学ぶ機会を大切にしています。
このような研修を継続的に実施することは、スポーツチームとしての信頼を高めるだけでなく、選手一人ひとりの将来にもつながる重要な取り組みだと考えています。
福岡ギラソールは、競技力の向上とともに、地域に愛され、スポンサー企業やファンの皆さまから信頼されるチームであり続けるため、今後も継続的に研修・啓発活動を行ってまいります。
そして、選手・スタッフ一人ひとりが自覚と責任を持ち、地域に根差したスポーツチームとして、安心して応援していただけるクラブ運営を目指してまいります。
